はじめてのポパー

 

このページでは、ポパーについてなにも知らないという人のために、初歩的な解説を行います。このページの基本的参考書は、小河原 誠『ポパー 批判的合理主義』(キンドル出版、2013年)です。

このページは書きかけです。

ポパーは1902年にウィーンに生まれた20世紀最大の哲学者の一人です。マルクス主義や分析哲学を批判したのみならず、確率論といった専門的領域でも大きな貢献をしました。

かれの学問的活動領域はたいへんに幅広く、量子論、確率論、科学哲学、社会哲学、政治哲学、倫理学などにおよんでいます。

かれをもっとも有名にしたのは、『探求の論理』(1934年)(1)──これは、1959年に『科学的発見の論理』(2)として英訳されました──と『開かれた社会とその敵』(1945年)(3)です。世間的には、この後者の本が非常に有名になりました。

前者は科学哲学の書物であり、経験科学とそうでないものとの境界設定規準として反証可能性(4)の規準を提案したことで有名ですが、内容はそれにとどまらず、確率論や量子論などに及んでいます。

後者は、プラトンやマルクスを批判しつつ、「開かれた社会」の理念を語った社会哲学の書物であり、民主主義を求めて闘っていた、また現に闘っている人々に大きな影響を与え、かつ与えています。ポパーの社会哲学は、経験科学の方法論的ルールを提案しているかれの科学哲学を基礎としています。その方法論的ルールは、徹底した批判によって真理と知識の客観性を追求しようという・科学者たるべきものの社会的規範でもあるのです。ここから、一切のものが批判に開かれており、かつ改善可能な社会としての「開かれた社会」が構想されたのです。したがって、かれの哲学を理解するには、かれの科学哲学を理解する必要があることになります。

ポパーの科学哲学の概要